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2016年9月26日 (月)

新たな総合計画策定への動き

9月定例県議会も21日に開会しました。今回の議会では、保育の充実、子育て支援策など、約55億円の補正予算も組まれています。決算認定の議案も出されており、これに合わせ、補正予算では財政調整基金への8億円の積立も計上されています。財政調整基金への積立については、財政運営上、地方財政法に規定されているもので、余剰金の1/2いじようを積み立てなければならないものとされています。前知事時代には、法に反して積み立てを行わなかったこともありましたが、現在ではきちんと行われております。まあ、ある意味、財政が好転しているということです。

Dscn56511Dscn56491浦安で千葉ボッチャ選手権が開催されました。リオ・パラリンピックで団体銀メダルを獲得したエースの広瀬選手も参加していて、久しぶりにお会いしました。銀メダルを見せてもらうと、「かけていいですよ」という優しいお言葉、メダルはずっしりと重かったです。そして、日本代表強化選手に指定された蛯沢選手と日本チャンピオンにもなったことのある大濱選手と記念撮影。数年前まで、ボッチャというと、「何それ」状態でしたが、選手の皆さんの精進、活躍と関係者の尽力により、競技の知名度が著しく上がってきています。しかし、パラリンピック競技でありながら、全国障害者スポーツ大会の正式種目になっていない、千葉県障害者スポーツレクリエーションセンターに冷暖房設備が整っていないなど、依然として厳しい競技環境であることから、私は引き続き応援していきます。

平成28年度は千葉県総合計画「新 輝け!ちば元気プラン」の最終年度に当たるということで、新たな次期総合計画の策定に向けた動きが出てきています。現状では、市町村や関係団体等の意見を伺いながら、課題の整理等を行っているところらしいのですが、いくつか整理しておかなければいけないものがあると私は考えます。

市町村との意見交換の概要では、県内をゾーニングし、それぞれの課題を例示しているのですが、このゾーニングが恣意的に感じます。人口が集中する「東葛飾・湾岸」とひとくくりにしておきながら「空港」ということで括る、ゾーンわけがかぶってベン図のようになっている等々、千葉県として政策の方向を決定するためのゾーニングではなく、決まっている政策の理由付けを行うためのゾーニングのような気がしています。3つ以上のゾーンから出ている意見が大切であるかのように赤字で記載されている、違和感です。

昨年策定した計画に「人口ビジョン」「地方創生総合戦略」がありますが、この計画と今後の総合計画との関連について見えないということです。他の部門別計画との関連についてもよくわからない、千葉県の最上位計画でありながら、他界にあるはずの計画との連担が分かりにくいものとなっています。今後、計画策定の作業が進んでいくなかで、私としても県民、地域から負託を受けているものとして、考えを述べていきたいと思います。

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2016年9月14日 (水)

イギリス視察報告 その4

報告の続きです。

5.ピクトグラム
 ピクトグラムとは、簡単に言えば絵文字、絵文字を使ったサインのことで、今回の調査項目には、あまり関係はないのですが、2020東京オリンピック・パラリンピック、外国からの観光客の増加等を考えた時に、誰もがわかりやすいまちづくりを進めていくことが重要であると私は考えます。

ロンドンに関して言えば、わかりやすいサインということだけではなく、遊び心も随所に感じられるサインとなっています。また、カテゴリーによって、統一感を持ったものとなっています。

東京の地下鉄は世界一便利だが、世界一わかりにくいと言われているようですが、東京ではJRや地下鉄、私鉄など、それぞれのサインで表示されており、交通系としての統一感がありません。しかし、ロンドンでは、交通系については、○に横一文字というサインが交通系サインとなっており、色を変えるのと同時に、その一文字の部分に種別を書くようになっていました。写真を見ていただければ一目瞭然ですが、地下鉄であれば、駅の入口に赤丸に青一文字で「UNDERGROUND」と表示され、駅構内では「駅名」が入ります。バス停は赤丸と赤一文字に「BUSES」と表示されます。レンタサイクルや水上バスも色違いのサインを使っていて、交通系で統一されています。こうしたことは、その街を知らない訪問客にとってはとてもありがたく、私自身、街を散策している中で、駅を見つけるときなどに役立ちました。街を歩く外国人などが増えていくことが予想される中、交通系のサインの統一は必要であると思います。

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遊び心のサインは、いろいろなところで見かけます。トラファルガー広場の信号機、ヒースロー空港のごみ箱、写真を見ていただくとわかりますが、なぜ信号機の青のサインがこれ七日はわからなかったのですが、笑ったことは確かです。ヒースロー空港のごみ箱は子ども用の施設の脇に設置されていたものですが、リサイクルできるペットボトルなどのごみ箱は「笑顔」リサイクルできないゴミは「泣き顔」になっており、子どもたちに「リサイクルは良いことだ」という印象付けを行うようなゴミ箱になっています。こうした事例は、サインとしてだけではなく、ユーモアで心を和ませる効果もあると感じました。

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ヒースロー空港のサインについては、さすが欧州のハブ空港であると感じました。費用気もあるのですが、ピクトグラムを見るだけでわかるような表示となっています。また、細かく表示されていて、写真を見ればわかりますが、障害者への支援について、全世界共通ともいえる車椅子マークだけではなく、視覚障害、聴覚障害、杖などをピクトグラムで表しています。こうしたきめ細やかな配慮は見習うべきものであります。機内への持ち込み可能品などもすべてサインで分かりやすく表記されています。

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福祉のまちづくり、というよりも誰もが使いやすいまちをつくっていくためには、サイン計画を統一的にしっかり考えていく必要があると改めて感じました。

6.道路
 ロンドンは古い街並みがそのまま残っており、これを保存する形で行政も考えているため、駐車場がほとんどありません。路上駐車が当たり前です。交通のことを考えれば好ましくないと思いますが、街の特性を考え、道路を駐車場として考えることはある意味当然なのかもしれません。また、インフラは道路に埋設されており、電柱がないすっきりとした景観となっています。

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道路に関して、考え方が日本と大きく違っていることがあったのでご報告します。冷暖房の供給を行っているエネルギーセンターで視察していた時のことですが、区役所の方や担当者と話していた時、「管路を道路に埋めていくためにはどのような手続きが必要なのか」、という私の問いに対して、答えは、「申請すれば許可が出る」というものでした。「道路工事の調整」はという問いには、「許可が出てるということは工事をしていいということなので調整はしない」ということでした。

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何よりも道路に関しての考え方が違いました。「道路は公共のもので市民みんなのものである。」これについては、日本と同じです。だから、日本では、公共のものを使用するのだから占用料を行政に支払うという、ということになります。しかし、イギリスでは、公共のものだから自分たちが使用することは当然であり、使っていいものを使うので、使用料、占用料を払うことはしない、ということです。公共に対する考え方が正反対のように感じました。「日本では占用料というものを行政が徴収する」というと、「そんな行政にとっていいシステムがあるのか」と驚いていました。

歴史的な背景、国民性、他国の事例を参考にする場合、そうした部分についても考慮した上で、取り入れていくことが必要であると感じました。

今回のロンドン行政視察を県政の参考としてより良い千葉県づくりのために、引き続き働いてまいります。

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2016年9月11日 (日)

イギリス視察報告 その3

報告の続きです。

4.空港整備

ヨーロッパ最大のハブ空港であるヒースロー空港、2015年の統計では、総旅客数は約7500万人、羽田に次いで世界第6位の空港です。そして、現在構想が練られているテムズ・ハブ空港、内陸型の空港であるヒースローと海辺での整備が考えられているテムズ・ハブ空港、2つの空港の関連はどのようになるのか、国際競争力、航空需要への対応、インバウンド施策との関連等を調査しました。

成田空港と羽田空港との連携、成田空港の機能充実など、千葉県の抱える問題とリンクするところもあり、すごく参考にはなったのですが、前回のブログで書いたように、国内資本という考え方、政治との関係性について、少々疑問が残ったのも事実です。

ヒースロー空港の前に、ドバイ、香港などの空港整備に関わった設計事務所「フォスターパートナーズ」を訪問し、テムズ・ハブ空港構想について説明を受けたのですが、新空港の立地の優位性から説明が入り、ヒースロー空港との連携、役割分担についての話がなかなか出ないことから、こちらでそのことについて聞くと、「テムズ・ハブ空港ができれば、ヒースロー空港は閉港となるはずだ」という答え。簡単に言えば、航空需要の伸びに対応するためヒースローを補完するプロジェクトではなく、ヒースローの代替としてのプロジェクトであるということでした。

テムズ・ハブ空港の予定地は、ロンドンの東側、テムズ川河口となっており、英仏海峡を渡る鉄道ユーロスターの駅を新設し、ヨーロッパのハブ空港としていくためには、立地の優位性があります。しかし、国が承認した計画ではなく、フォスターパートナーズ社が自前の提案という形で作業が進められているようです。この構想は、ボリス・ジョンソン前ロンドン市長(現外相)が支持しているようで、ロンドンの国際競争力を高めるためには、必要不可欠なものであると説明がありました。

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ヒースロー空港についてですが、すでに発着枠が飽和状態となっており、3本目の滑走路の整備構想が示されています。30年以上も3本目の滑走路整備に向けて国に対して許可申請を行っているのですが、なかなか国としての方針が出ず、ここ1か月程度の間に動きがあるかもしれないと担当者は説明しました。

成田空港と同じ内陸型空港で、騒音等についての問題はあるようです。また、3本目の滑走路建設に関しては、住民750戸の立ち退きが必要で、周辺地区4000戸に対して立ち退き交渉を進めているとのことでした。ヒースロー空港に関しては、メイ首相が指示しているようで、テムズ・ハブとの政治的な駆け引きが、状況をより混沌とさせているように感じました。

ヒースロー空港の発着枠が一杯ならば、テムズ・ハブを建設しても大丈夫じゃないか、という考えもありますが、ロンドンには、市内から半径50km圏に、ヒースロー以外に、ガトウィック空港、スタンステッド空港、ルートン空港、ニューハム区役所のすぐそばにあるシティ空港、と4つの空港があり、すべての空港でヨーロッパ圏を中心に国際線が飛んでいます。そして、どれもロンドン市内とは30分くらいで鉄道によって結ばれていて、海外等の行き先、航空会社によって使い分けているという形になっています。特にガトウィック空港は、2015年の総旅客数は、約4000万人世界37位の空港で、成田空港より上位となっており、ヒースローに入れない部分を補完する形となっているようです。

ヒースロー空港視察の際には、厳重なセキュリティチェックがありました。働いている方々も同様のチェックを受けており、やはりテロに対する警戒感というものは、日本の比ではありませんでした。2020年を考えた時、成田空港のセキュリティについても考えていく必要があると感じました。

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空港の資本は完全に民営化されており、国はほとんど関与していません。果たして、これがいいのかどうかは判断つきかねるところですが、競争という点ではこういう手法も否定はできないと感じました。ロンドン成長のカギは、この競争にあるのかもしれないと漠然と考えたところです。

成田空港の拡張、羽田空港との連携、役割分担、ロンドンの空港政策の良いところを学んで活かしていくべきであると感じました。何よりも、鉄道による交通アクセスをどのように考えていくのか、空港振興の鍵であると感じました。

テムズ・ハブ空港構想の中で面白いものを見ました。テムズ・ハブ空港は、テムズ川の河口に予定されていることから、高潮対策について、プレゼンの中で述べられました。水門、堰のようなものですが、平時には船の航行を考え沈んでいるのですが、高潮時には上がってくるというものです。パースを見ていただければわかりますが、ゴム堰のようなものかとも思います。帰国後、メールで問い合わせをしていますので、もし回答があったら、このブログで取り上げたいと思います。
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2016年9月 8日 (木)

イギリス視察報告 その2

報告の続きです。

3. 再開発事業などの公共事業
イギリスは2030年ころまでは人口が増加すると推計されています。人口増加に合わせて、当然のようにインフラ整備が課題となっており、ロンドンの周辺地区では再開発事業など、大規模で長期的なプロジェクトも進められています。

国レベルでも「National Infrastructure Delivery Plan 2016-2021」という計画が立てられ、鉄道、道路、空港、エネルギー、通信、科学、住宅等と分野における整備の基本的な考え方を示しています。まあ、以前の日本で言えば、「全国総合開発計画」的なものであると私は理解しました。

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このプランの最初には、やはりイギリスらしくPPPの考え方、官民の事業費の負担について書かれています。サッチャー政権以降、イギリスは行政の民営化が進められ、その手法はPFI、PF2というように移り変わってきていますが、今でも、このPPPの考え方というものに基づいて事業が進められています。

どうも、私は、ここのところがなじめないんです。イギリスは行き過ぎている気がします。やはり「公」として譲ってはいけないところがあると思います。

それぞれのプロジェクト自体は、素晴らしいものであります。今回視察して話を聴いたニューハム区の再開発事業、オリンピック跡地、ロイヤルドックの開発を見れば、飛行場の整備もあり、目を見張るものがありますし、鉄道アクセスをきちんと考えたまちづくりは素晴らしいの一言です。また、高速鉄道となるHS2とロンドンを東西に横断するクロスレールの交わる西ロンドン地区についても、素晴らしいプロジェクトであると思います。使われない土地を再開発して蘇らせていく、人口増加による行政需要にきちんと対応していくという姿勢はとても参考になります。

イギリスにおけるこうした大規模プロジェクトにおける最優先事項は何か、プロジェクトの説明の最初に出る言葉、それは「雇用」です。日本でプロジェクトを説明する場合、まず都市のイメージをどうつけていくのか、業務系と住宅系の混在する開発であれば、日本の場合は、住宅から説明し、公共施設の配置などを説明していくと思いますが、ロンドンで話を聴くと、例外なく「雇用」から入っていきます。そこには生活水準の向上という意味も含まれます。

「この再開発事業によって、この地区に企業が立地し4万人の雇用が生まれる」こういう言葉がプロジェクト説明の冒頭に必ずあります。「開発の手法はどうしていくのか」と問うと、「それはプランナーの仕事ではなく、デベロッパーの仕事である」と返ってきます。学校、病院などの生活に直結する施設の整備、配置計画などはなく、それも開発するデベロッパーが考えることだと説明されます。総事業費については説明されますが、その財源の内訳はどうなっているのかと聞いても、明確に返ってきません。

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視察最終日に現地で活躍しているコンサルタントの西川氏から、イギリスの考え方について説明を受けたのですが、イギリス人は、慣習法の世界で、走りながら考えるのだそうです。PFI手法のリスクについても最近気づき始めたということです。行動力というか、ザックリ感については、見習うべきところが多いと感じましたが、すべてイギリス流でやると、日本にはなじまないとも感じました。

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まちづくりのセンスは最高ですし、行動力もある、そして、生活の基礎となる「雇用」をどれだけ生み出す開発なのかを考えていく。こうした考え方を入れていくことによって、より地域のための開発となるのではないかと思います。

PPPについて、なじめないと書きましたが、それは、国内資本という考え方がないという点です。外国の資本でも受け入れる、それを根幹である空港、電気エネルギー分野でもやっている。「大丈夫なのか?」と聞くと「イギリスの法律で縛っているから大丈夫」という答え、ここもザックリ感満載です。グローバル化が進んでいるということで理解すればいいのでしょうが、行き過ぎている気がします。同じ島国でありながらこの違いは何か、私は、未だに考え続けています。

日本、千葉県におけるPPP(PFI、指定管理制度等)についても、導入から時間が経過してきており、一度、制度自体について検証していくことが必要であると感じました。

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2016年9月 6日 (火)

イギリス視察報告 その1

千葉県議会イギリス行政調査団の一員として、8月29日~9月4日までの1週間ロンドンに行ってきました。遠距離、時差ありということで、視察は30日~3日までの実質5日間でしたが、日本国の関係者、イギリス政府関係者等からとても参考となるお話を伺うことができました。

行程ごとに書いていくという手法が一般的であると思いますが、今回のこのブログでは、課題についてわかりやすくするために、調査項目別に私の感想などを中心に書いていこうと思います。

1.EU離脱と日本への影響
 ブリテンが離れるということでBREXITという造語ができています。このEU離脱の影響については、イギリスの今後だけではなく、全世界が注目しており、観光施策、公共投資等々の施策に大きく影響してくることであり、日本としても、日本企業の海外進出はもとより2020の東京オリンピック・パラリンピックへの影響も考えられることから、在英日本国大使館、日本貿易振興機構、日本政府観光局、英国政府観光局、大ロンドン市、ヒースロー空港など、視察先すべてで問いかけをしました。

各機関とも、様々な角度から、どういう経緯経過でそうなったのかという分析を聞かせてきくれるのですが、最終的にすべての答えは一つ、「どうなっていくのかは、実際のところはっきり分からない」ということです。結論としては、「まあ、なるようにしかならないし、その場で対応していくしかない」ということになろうかと思います。

イギリスに進出している日本系企業は約1000社、県内企業も千葉銀行、キッコーマンなどが進出しています。日系企業の多くが、英語圏でありEU市場へのアクセスという面から本部的な機能をイギリスにおいているということであり、今後BREXITの影響は少なからず出てくるものと考えられています。

県内企業の進出や県産品の輸出という面からは影響があると思いますが、先行き不透明ということで、具体的な対策を考える時期ではない、静観しつつ注視していくことが大切なようです。

成田市がイギリスで梨の売り込みのための事業を行ったそうですが、なかなかうまくいかなかったようです。ロンドンでは「高い品物ほど売れる」と言われているようですが、やはり航空運賃との関係などから、適正な価格を設定することが難しいようです。県内の農水産物を直にというよりも、加工品の輸出ということを考えたほうが現実的に思いました。

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2.インバウンド推進施策(観光)
 イギリスは観光に関して大国である、痛切に感じました。なるほど大英帝国、グリニッジ標準時、経度0度子午線の国、世界の中心です。ロンドンの観光客の多さにはびっくりです。 

観光客誘致施策については、2つの視点「なぜ、イギリスに観光客が来るのか」「イギリスをはじめ欧州から日本に観光客を呼び込むためにはどうすべきか」で話を聴きました。

イギリス政府観光庁「ビジットブリテン」からの話としては、イギリスの戦略について聞いたのですが、日本と違い観光資源の豊富さという部分で圧倒されます。そして、国を挙げて、全世界で統一イメージをつくったキャンペーンを運んでいく、全世界に事務所を置いて(残念ながら日本にはない)その国で受け入れられるようなキャンペーンを行っていく、そのうまさには脱帽です。

国名にひっかけた「Great」キャンペーン、「CULTURE Is Great」「SPORT Is Great」等々、中でも「BOND Is Great」は秀逸です。ダジャレともいうべきキャンペーンなのですが、イギリスの良さを伝える手法として、観光客の心を揺さぶるキャンペーンだと思います。全世界が注目する「ウインブルドン」などのイベントや、ゴッホのひまわりをただで見ることができる美術館も強みです。2012ロンドンオリンピックによって、よりロンドンの魅力が発信できたのも強みのようです。日本としても、魅力発信の方法、2020やその前のラグビーワールドカップをどう活用していくか、カギのようです。

では、イギリスから日本へ、ましてや千葉に観光客を呼び込むことは可能なのか。ここら辺は日本政府観光局から話を伺いました。千葉に観光客は来るのか?イギリスで発行されているガイドブックに載っている千葉県の都市はどこがあるでしょうか。私もここでは、ちょっと地元愛を発揮し、「やっぱり東京ディズニーランドは欠かせないでしょ」っていう気持ちになっていたのですが、そうは問屋がおろしません。正解は「成田」のみです。そこには「新勝寺」「成田祇園祭」は載っていますが、その他の都市は一切記述がありません。

イギリス人の訪日客数は、ここ数年伸びて2015年は約25万人。千葉に宿泊したイギリス人は34650人、宿泊全体の3/4は東京、京都、大阪、いわゆるゴールデンルートに集中しています。千葉県は第5位、しかし、航空機便の関係での成田空港宿泊があることを考えると、一万人程度かもしれません。「ディズニーランドを知っているか」という問いに対しては、「ああ、パリとアメリカだね」という答えが返ってきます。東京ディズニーランドは、アジア圏に対しては有力なコンテンツであることは確かですが、欧米では有力とは言えません。

千葉県に欧米からの観光客を誘致するためには、国を挙げて取り組む中で、ゴールデンルートから逸れてもらうための魅力あるコンテンツ作りが必要であると感じました。スポーツ、文化など、国際的な催し物を幕張メッセをはじめとした県内に誘致していくことが、千葉の知名度を上げるための近道かもしれません。

現状の中で言えば、空港周辺に宿泊している欧米人のために、「成田山新勝寺の早朝護摩焚きツアー」などは行けるかもしれません。SNSなどのメディアを使った戦略もありかとは思いますが、欧米人にとって魅力ある観光資源は何か、ということから考えていく必要があります。

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その2は公共投資に関して書きます。

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